Palab parallel laboratory

SOCIALWORK
#018
date:2024.08.21

HAZAI KNOT結びの中で、自然物の石と、人工物のハザイが出逢う

HAZAI KNOT

「HAZAI KNOT」は、日本の伝統的なサインオブジェ「関守石」がモチーフになっている。関守石とは、石をシュロ縄で十字に結んだオブジェのこと。主に茶庭や露地に置かれ、通行止めの役割を担っている。「HAZAI KNOT」は、その独自の結び方と、境界という意味合いに着目し、自然物の石と人工物のハザイを1つに結ぶことで、それらの関係性を問いた作品である。

自然物と人工物

石や木などの自然物を集めるのが好きな人は多い。それは1つ1つに異なる表情を持つことに惹かれるからではないか。わたしたちにとってのハザイも同じである。一般的に廃棄されるハザイたちは一括りに「産業廃棄物」と称されるが、よく観察すると各々に特徴があり、可能性に満ちている。本作では、作品鑑賞や、作品制作を通して、その視点を共有したいと考えた。

自身で石を拾い、ハザイを選び、作品を制作する

HAZAI KNOTにはいくつかのパターンがあります。

1、体験者が、石を自然の中で、ハザイを工場などで採取し、それらを持ち寄り、紐で結ぶことで作品を制作する

→ 石とハザイの両方を採取するプロセスから参加することで、選ぶ人の思考が介入します。どこで選ぶのか、形や色で選ぶのか、何に興味を持って選ぶかはその人次第。また、石を選ぶ視点が付与された上で、ハザイを選ぶと普段と違う視点で対話することができるのではないか。

2、体験者は石をその土地の自然の中で採取、ハザイは用意された中から選び、それらを結ぶことで作品を制作する

→ ハザイを工場で採取するのは、工場の許諾やコンプライアンスの観点から難しいケースが多々あります。なので、ハザイを集めたり、加工することに長けているPalabがそれらを用意し、石のみを現地で調達する方法も考えられます。現地で石を集めることで、その土地の地質や風土を自分ごととして捉えながら、作品への愛着を醸成することができます。

3、体験者は用意された中から石とハザイを選び、それらを結ぶことで作品を制作する

→ 最もシンプルなパターンです。まずは作品を制作してみて楽しいと感じてもらうことからはじめ、興味が深まってきたタイミングで、上記の2や1に移行することも考えられます。

私達はこれまでも、ハザイの魅力を伝えるために土着性や関係性をテーマに実験を行い、様々な手法にアプローチしてきました。本作でもその魅力を伝えられればと考えています。

伊勢丹サローネで展示販売

六本木のISETAN SALONEのGalerie One @one.galerie.oneポップアップスペースで、コンテンポラリー関守石「HAZAI KNOT」の展示販売。

展示期間 : 2024.08.21(水) – 09.03(火)
場所 : ISETAN SALONE TOKYO midtown

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