東京都・江東区の端材ゴミ箱からコンニチワ
江東区ものづくり団地とのコラボレーション!
無印良品 東京有明 一周年祭「もったいない市 touch!A to Z」にて、江東区と一緒に「江東区ものづくり団地」から出た端材を使ったアートブースを展開しました。製造の過程で生じる端材を起点に、区内のものづくり企業と出会うような展示になっています。
江東区は、鉄・木・ガラス・繊維から家具・伝統工芸に至るまで、ありとあらゆるモノヅクリが揃っています。今回はその中で8箇所の工場を巡り、普段はゴミ箱に捨てられてしまう端材を収集。それらをよく観察すると、様々な色や面白い形など色々な発見があることに気付きます。本展は、ゴミ箱のモノ達を紹介しつつ、端材からモノヅクリについて考えを巡らせる試みです。
※下の動画は、端材の収集風景になります
端材をよーく観察してみる
会場中央の卓上では、Palabの視点で収集した端材の観察を行いました。モノを集積させることでの「なんだこれ」感は、来場者にも伝わり、子供の「これなぁに?」という声が数多くありました。
展示を通して面白かったポイントは、壁面の商品を見ながら何の端材かを推測し、「これはきっと●●だよ。」と、子供に教えてあげていた親御さんの姿でした。端材をきっかけに商品への興味を誘発できる可能性を感じたシーンとなりました。
これってゴミなの?
正面壁面では、江東ブランドで使用されてきた【オリコン(折りたたみコンテナ)】を積み上げた棚什器を制作し、その中に各工場で作られる商品を展示しました。実際の商品が並ぶことで端材の見え方がまた変わってくる展示体験になったと思います。
また、正面右奥の壁面に展示した「端材採取展示」では、各工場から収集した端材を真空成型機で型取りし陳列しましたが、俯瞰してみると江東区の色がぼんやりと見えてきて面白い風景になったと思います。
「これってゴミなの?」そんな声が会場では聞かれました。Palabにとって端材は重要なマテリアルですが、それを来場者の人にも共有できた空間になったのかなと思います。
お持ち帰り端材
本展では、実験的な試みの1つとして「お持ち帰り端材」のコーナーを設けました。実際に気になった端材を持ち帰れる仕掛けは子供たちに大好評。展示を通して可能性を感じた人たちは、持ち帰る素材選びも真剣な表情で、家に帰ったら何作ろうという会話も聞こえてきました。ゴミの価値観が変わった瞬間に何度も出逢うことができました。この取り組みはアトリエなどで引き続き展開していこうと思います。
■江東区ものづくり団地 参加工場
① 桶栄
② GLASS-LAB
③ 刺繍屋 阿部
④ 篠原紙工
⑤ 特殊阿部製版所
⑥ 溝渕木工
⑦ ムトウユニパック
⑧ レザーデベロップメント
※下の動画は会場設営風景です。
文章 : 山野恭稔